近年、就活の方法は多様性が増しています。就活ナビサイトを利用した就活は依然スタンダードですが、人材争奪戦が過熱するなか、年々スカウト型(ダイレクトリクルーティング)も盛んになってきました。また、高度な心理統計学を駆使したマッチング求人サイトなど、新たなサービスも登場してきました。
このページではそれらの就活サイトやサービスを、以下の枠組みごとに紹介していきます。
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スカウト型就活サイト(ダイレクトリクルーティング・逆求人)
年々、利用者数が増加しているのがスカウト型(逆求人型)の就活サイトです。
通常の就活では、就活生が入社したい企業に対して個別にエントリーシートを書き、書類選考に通れば面接に進むという流れです。
一方、スカウト型の就活サイトでは、サイトに自己PR情報を登録することで、それに興味を持った企業から面接のお誘いをもらうという流れになります。
その企業からの申し出を受けるかどうかは就活生側にゆだねられるのが特徴です。
企業側は欲しい人材に絞って効率よくアプローチができるというメリットがあり、近年積極的にこの方法をとる企業が増えてきました。
一方、就活生側も全く脈のない企業にエントリーする回り道を避けることができるうえ、エントリーシートも会社ごとに作る手間もないため、従来よりも効率的に就職活動ができるという点で、利用者が年々増加傾向にあります。
代表的なサービスを紹介していきます(すべて無料です)。
キミスカ
就活する学生は、自己PRや適性検査、希望業種や選考状況などのプロフィール情報を登録し、その情報をもとに企業が学生に対してスカウトを行なうというサービスです。
今後のキャリアに関する価値観や志向性も登録し、企業側もそれをもとに学生にアプローチを行なうので、「入社してみたらイメージと違った」という入社後のギャップやミスマッチの可能性を抑えることができます。
希望者は就職サポートを受けることも可能です(自己分析・ES添削・面接対策など)。
2013年9月のサービス開始以降、年々利用者は増えており、2020卒は10万人が利用しました。
NHK『おはよう日本』、TBSテレビ『Nスタ』などでも取り上げられたことのある、日本最大級の逆求人型就活サイトの一つです。
こんな人におすすめ
- スカウト型でも就活を進めたい人で、まず一つサイトに登録してみようと考えている人
- どんな企業が自分に関心を寄せているのか知りたい人
- 必要に応じて自己分析やエントリーシート添削、面接対策などの就職サポート(無料)を受けたい人
ニクリーチ(やや高学歴向け)
「ビズリーチ」が運営する就活生向けサービスです。
プロフィール情報を登録すると、それに興味を持った企業から「お肉を食べに行きませんか?」とお誘いが届きます。
返信するとマッチングが成立。実際に企業担当者と食事をしながらカジュアルに話をし、お互いのことを知っていくという流れです。
こんな人におすすめ
- 旧七帝大、一橋、早慶上智、東工大、MARCH、関関同立などの比較的レベルの高い学生で、それらを武器に就職活動をしたいと考えている人
OfferBox
自己PRなどをもとに企業側からオファーを受けられるサービスで、大手からベンチャーまであらゆる業種の5000社が利用している逆求人型就活サイトです。
企業側が就活生に送付できるオファーの数には制限が設けられているため、企業側が手当たり次第にオファーを送るということを防ぐ仕組みが確立されています。
プロフィール入力率80%以上の人の93.6%はオファーを受信しているという実績もあります(2019年5月時点の2020卒実績)。
適性診断ツール「AnalyzeU+」は累計100万人の診断結果にもとづいており、社会人になって活かせる強みが何かを把握できるほか、診断結果のアドバイスをもとに自己PR文を作成することもできます。
こんな人におすすめ
- 自分の「人となり」ともいえるユニークな自己PRなどをもとに企業にアピールをしたい人
- 過去の経験や自己PRに注目している企業に自分を知ってほしいと考えている人
- 実績豊富な適性診断ツールを利用してみたい人
JOBRASS新卒(ジョブラス新卒)
基本情報・顔写真・自己PRといったプロフィール情報を登録することで、企業の採用担当者が個別に学生に送る「スペシャルオファー」を受けることができます。
その他にも、企業側が求める学生の条件に自分のプロフィールが一致した場合に送られてくる「マッチングオファー」、インターンシップやオープンセミナーを開催する企業から送られてくる「インターンオファー」、就活エージェントからアプローチを受ける「新卒紹介オファー」が存在します。
dodaキャンパス
ベネッセi-キャリア社が運営する就活サービスです。
「企業からの注目度」がグラフで分かる、企業担当者とのメッセージがスムーズにしやすい、といった特長があります。
また、大学1年生・2年生の学生もインターンシップやイベントなどの情報を得るなどの目的で利用可能な設計です。
iroots(アイルーツ)
本業公益性・成長環境・透明性の3つの軸を満たした企業から個別スカウトが届くサービスです。
90万人が受検した性格・価値観診断は他人との比較もでき、相対的に自分のことを知ることができます。
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就活エージェント
就活ナビサイトを利用した就活では、ES作成、企業探しから面接対策まで、すべて自分自身で行ないます。
一方、就活エージェントでは、ESのフィードバックがもらえたり、希望や志向にあった企業を提案してもらえたり、面接対策を行なってくれるなど、就活サポートを受けることができます。
就活では、多くの人がやみくもに自分に合わない企業を受けてしまいがちです。しかし、就活エージェントを利用することで、「自分にはどういう会社が合っているのか」「自分を求めている会社にはどういうところがあるのか」などについて、感覚的につかめてくるようになります。
また、就活中の悩みなども相談できるため、孤独や焦りと軽減しながら就活を進めることも期待できます。
就活ナビサイトなどと同様、学生側に費用はかかりません。
キャリアチケット
キャリアチケットは、サイトから登録することで「就活セミナー」に参加でき、「個別の就活サポート」も受けることができます。
「就活セミナー」では、業界分析や自己分析、ESや面接・グループディスカッションの対策など、就活の基礎を少人数形式で学べます。自分の第一印象や学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)などに対して人事目線からのアドバイスをもらうこともできます。
「個別の就活サポート」は、自分の強みの発見から会社探し、選考対策などの個別サポートを受けられるものです。
サイトに登録する人は「20社内定獲得した学生の知識が詰まった就活ノート」(不定期配信)などのコンテンツも忘れずチェックしておきたいところです。
日東駒専ランクからGMARCH・中堅国公立ランクまでの人が多く利用しています。
こんな人におすすめ
- いよいよ就活が始まり、ES提出や面接の機会が増えてきて、就活の基礎を一通り学びたい人(「就活セミナー」)
- 「自分にとっていい企業がどこなのかよく分からない」という人(「個別の就活サポート」)
- 周囲と比べて面接が少ないと感じている人(「特別選考会」(5月~))
キャリセン
キャリセンは採用側の本音をよく知っている採用コンサルタントと個別相談することで、自分の希望や特性に合った就活イベントや企業を紹介するサービスです。
選考のサポートも行なっており、面接時のアドバイスや日程調整をしてくれるほか、内定後の相談なども可能です。また、不採用だった際はその理由も聞けるため、自分の就活スタイルを今一度確認したい人にも向いています。
過去6万人の学生との面談、1000社以上の紹介実績があるため、サポート体制の安定感も期待できます。
サイト内には企業・職種ごとのES回答例・自己PRなどの就活ノウハウも豊富に掲載されています。また、学歴別の先輩内定者の声といったコンテンツもあり、就活の雰囲気を全体的に知っておきたい人にもおすすめです。
JobSpring
JobSpring(ジョブスプリング)は、「自分の市場価値を高めることができる企業」への就職をサポートする就活エージェントです。
マッチング率の高さを強みとしており、内定承諾率は85%の実績があるとのことです。
AIを用いた適性検査も行なっており、各学生に合致するであろう3~4社の企業を紹介しています。
関東圏勤務の企業を中心に紹介しており、遠方の人向けにはオンライン面談も可能です。
レバテックルーキー(プログラム経験者向け)
「レバテックルーキー」は、新卒でITエンジニアになりたい学生向けの就活エージェントです。
主な利用者層はプログラミング経験のある大学3~4年生または大学院1~2年生で、理系だけでなく文系の学生も利用できます。
一都三県(東京、埼玉、千葉、神奈川)勤務の企業をメインに紹介しています。
レバテックは年3000以上の企業を訪問しており、どのような人物像の人が向いているか、どのような技術要件かなどを細かく把握しています。
利用者は、企業の内部に関する情報や職場環境、企業文化や人間像などの話を聞くことができます。
この業界を熟知しているアドバイザーが揃っているからこそ、小手先の面接テクニックだけではなく、将来のキャリアに関するアドバイスも受けることができます。
リクナビ就職エージェント
リクナビが運営する就活エージェント。文系学生・理系学生・体育会学生・地方学生など、それぞれの就活生に特化した専任アドバイザーが就活をサポートしています。
doda新卒エージェント
ベネッセi-キャリア社が運営する就活エージェント。契約企業数4000社以上はとても豊富で、2019卒の学生においては8万人が利用したサービスです。丁寧なカウンセリングや、面接の合否理由が分かる点、スピード内定も可能な点から、利用者満足度も97%あるとのことです(運営会社による『2017卒内定者調査』より)。
自己分析・特性マッチング
Future Finder
本格的な心理統計学に基づいた特性分析によって、自分自身のタイプや強み・弱み、マッチする社風や活躍が期待できる仕事などを診断することができるサイトです。
その診断結果をもとに企業求人の検索をしたり、企業からオファーを受けることもできます。
こんな人におすすめ
- 本格的な自己分析を行なってみたい人
- 自分がどんな企業と相性がいいのかを知りたい人
就活イベント
就活イベントは、就活ナビサイトなどが開催しており、普段使っているサイト上からもすぐ探すことができるかと思います。それらの興味のあるもの・自分に合いそうなものに申し込んでみるのもおすすめですが、ここでは合同説明会をメインで行なっているサービスについて紹介していきます。
MeetsCompany
MeetsCompanyは少人数制・座談会形式の合同説明会です。最大8社の採用権限を持っている人事や社長と直接話すことができ、業界に対する理解を深めたり、疑問点を解消したりするのにおすすめです。さらに、そこから即日内定をもらえるケースもあります。
合同説明会のあとには就活アドバイザーと面談し、就活に関する悩みや不安の相談もできます。
開催場所は東京・大阪・名古屋・北海道など全国各地で、東証一部上場企業からベンチャー企業まで紹介可能です。
こんな人におすすめ
- 人事権を持つ人がどのような視点で採用を行なっているのか、生の声を聴いて理解を深めたい人
- 少人数制の合同説明会に興味がある人
インターンシップ
インターンシップは、言い換えると「就労を体験すること」です。利用することのメリットとしては、
- 仕事への理解が深まり働くことのイメージが付きやすくなること
- 志望動機として活用できること
が挙げられます。
1Dayインターンなど、短期間のインターンシップへの参加者も多く、実際に参加したことがある学生は、2019年卒では7割~8割と言われています。
それらの短期インターンシップは、専用のプログラムが用意されていて、基本的には実際の仕事をするケースはほぼありません。
しかし、効率よく働くイメージや社内の雰囲気を知ることができます。
一方、長期インターンシップには専用のプログラムではなく実際の仕事を社員とともに進めることになります。給与が発生するケースも多く、実際に働いたからこそ見えてくるものも多くあります。
場合によっては、働き方が評価されて内々定をもらえることもあります。
短期インターンの探し方
リクナビ、マイナビなどの就活ナビサイトのほか、以下のようなサイトにも掲載されています。
長期インターンの探し方
長期インターンシップは、さまざまな求人サイトで募集があります。
たとえば、以下のようなサイトです。
<現在は紹介できるサービスがありません。>
企業別対策(エントリーシート・面接対策などの情報共有)
就活ノート
「就活ノート」は就活に関する情報を網羅したサイトで、1000社以上の通過ES実例、リアルな選考情報などの企業別の対策をするうえで役立つ情報がまとまっています。
そのほかにも、就活をするうえで知っておきたい心得やマナーなどもまとまっており、現実的なノウハウが集められています。人材サービスを展開する株式会社DYMが運営しています。
こんな人におすすめ
- 就活のノウハウを基本から一通り知っておきたい人
- 業界の情報を深く知っておきたい人
- 企業別の対策を練りたい人
- 内定を持っているけれど、進路に未だ悩んでいる人
みん就(みんなの就職活動日記)
「みん就」は就活生の情報交換をする場です。
志望する企業ごとに、先輩たちの面接体験記や志望動機を読むことができ、面接の雰囲気や聞かれたことなど、選考の内容を知ることができるサイトです。
歴史の長いサイトで、内定者による志望動機は2019年現在で25万件を超えています。
こんな人におすすめ
- 企業へESを提出しようと考えている人
- 面接を受ける予定の人
ONE CAREER
こちらも内定者が内定を獲得するまでに体験した選考内容、答えた志望動機などを知ることができるサイトです。
2019年現在4万社以上の選考アドバイスやES・体験談が掲載されています。
なお、内定先に就職するか本気で悩んでいる人は、実際に働いている人が評判を投稿している「会社口コミサイト」も参考にすることをおすすめします。
就活ナビサイト
最後に、就活ナビサイトについてもおさらいしておきます。
リクナビ
王道中の王道サイト。
掲載企業数もトップクラスで検索条件も細かく設定できるため、企業探しに使ってみるのも悪くありません。
マイナビ
こちらも王道サイトです。リクナビに比べると中堅企業・中小企業の比率が多くなります。
キャリタス就活
大手サイトほどではありませんが、かなりの数の企業が掲載されています。
検索機能リクナビやマイナビを併用してみてもいいかもしれません。
随時、おすすめ就活サイト・サービスは追加・更新していきます。
本サイトでは、転職を考えている社会人向けのコンテンツも多数公開しています。もし転職サービスを探している人は、「おすすめの転職サイト」ページを参考にしてください。