「後腐れなく穏便に会社を辞めたい」
そういった状況で必要となってくるのが「退職理由」です。
このページでは円満退社に必要な理由とそれぞれの注意点について解説していきます。
退職理由は建前で問題ない。抑えるべきポイントは3つ
いずれの退職理由も押さえるポイントは以下の3つになります。
- 辞意を伝えてからも雰囲気をできるだけ悪くせずに過ごせるようにする
- 会社を辞めた後もわだかまりの残らないように円満退職を遂げる
- なるべくつっこまれないようにする、つっこまれてもかわせるようにする
よくある退職理由とその長所と注意点
「家庭の事情で」「看病」「介護」
まず、退職理由の王道として挙げられるのが「家庭の事情で退職します」ということです。「母の介護」「妻の看病」など、具体的なことで伝える人もいます。
この理由を使うメリット
「本当かよ」と内心思われることもありますが、たとえ嘘でもプライベートなことなので比較的追求を免れやすいという利点があります。
もし相手がデリカシーのない人でいろいろと疑いの言葉をかけてきたら、「まだ検査の結果が…」「思ってたほど良くはないみたいで…」などの返しもおすすめです。
もし、「家庭の事情」が本音の退職理由なのであれば、言える範囲で正直に伝えられます。しかし、嘘の場合は「これ以上追求するのは申し訳ないな…」という気持ちを相手に抱かせることが大切です。
気を付けるべきこと
もし、会社と家が近い場合は慎重さが必要です。
退職後にばったり街なかで楽しそうに遊んでる場面を見られてしまい、そこで目が合ってしまったらかなり気まずい思いをするかもしれません。また、SNSなどを発見されて「どうもおかしいぞ」と思われないために、公開を友達までに制限しておいたり、不用意な内容を書き込まないように注意したいところです。
また、退職後も社内の一部の人とのつながりが残る場合であっても、どこまで正直に言ってどこまで建前を通すかは、事前に自分の中で線引きしておくのが良さそうです。
転職理由を伝えた際に、まれに「仕事を辞めることで良くはならないだろ」「お前が原因なんじゃないのか」などという心無いことを言う人もいるかもしれません。そんなときは応戦せず、「すみません、もう決めたことなので…」などと言い、会話を断ち切ることを試みたいところです。
「地元に戻ろうと思うので」「引っ越すので」
「地元に戻ろうと思うので」「引っ越すので」という理由は、実際に引っ越す場合に限って利用するのが良さそうです。
会社を辞めたあとにもしはち合わせする可能性もゼロではないからです。
また、嘘でこの理由を使う場合、完全に職場であった人間関係を断ち切ることが前提となります。
この理由を言う際の注意点としては「なんで住む場所を変えるの?」という理由を明確に用意しておく必要がある点です。
結局のところこの理由は「○○という理由でこの土地を離れます」といったように他の退職理由を併用する必要があるためです。
「今の仕事が自分にあっていないので」
自分のしたいこととのギャップを退職理由にするのは、あまりおすすめできません。
他の理由と併せて使う分にはいいのですが、この理由を単体で使うと「他行ったってあんまり変わらないと思うよ」と返されてしまうためです。
そのため、実際にこれが理由であっても、言い方に気を付けつつ「キャリアアップしたい」ということを理由に挙げるか、「ほかにしたいことがある」という未来志向的な理由を挙げるほうがよさそうです。
「キャリアアップしたいので」「今の仕事だと将来が不安なので」
「キャリアアップしたいので会社を辞めたいです」
これを退職理由に使う場合は、本心である場合も多いかもしれません。
将来への不安や今の自分の状態への焦りも、退職の大きな理由になりえます。
もしこの理由を使うのであれば、注意する点は「言い方に気をつける」ということです。
「この会社に残る自分は何なんだよ」と相手が感じてしまわないよう、別の理由をメインに置きつつこの理由をそえるのがおすすめです。
別の理由については、「ほかにやりたいことがあるので」といったもので問題ありません。ただし、高い確率で「それは何?」と尋ねられてしまうので、そのときには「実はこういうことをしたくて、そのための勉強をしている」などといった答えをあらかじめ用意しておきます。
「ほかにやりたいことがあるので」「資格を取りたいので」
「ほかにやりたいことがあるので」と伝えることは、退職理由としても理解されやすいです。
今の仕事が嫌で辞めたいという場合でも、「今の仕事が自分に合っていないので」というよりも何かやりたいことを伝えたほうが、角も立たず理解もされやすいです。
問題は、きちんとその「やりたいこと」について明確な回答を用意しておくことが重要です。今後の仕事のことを考えてもここでその内容を練ることは決して無駄ではないので、より具体的な「やりたいこと」を準備しておくことがおすすめです。
もし意見の言える環境の職場なら、正直に職場への不満を伝えるのもアリ
- 上司や部下、同僚と反りが合わなかった
- 経営者の考え方に共感できなくなった
- パワハラなどを受けて精神的に参ってしまった
- 給料やボーナスに不満があった
- 昇給や評価制度に不満があった
- 自分には合わない仕事だった
- ノルマに追われるのに疲れた
- 社風が合わなかった
など、本当の退職理由には社内の不満も多くあります。
もし正直に伝えても大丈夫そうな環境があるのならば、それらを正直に話してもいいかもしれません。
会社は個々の悩みに鈍感ですが、それでも改善できる点があれば改善したいと考えている企業があるのも事実です。
もしその不満さえなければ働き続けてもいいという場合についても、ダメもとで話してみてはどうでしょうか。
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引き止めにあわないために
もうその会社に居座る気がまったくないのであれば、退職理由は複数用意しておくべきです。
辞めたいと伝えたときに「ここを変えるから辞めないで」と引き止めにあう可能性があるためです。
大事なのは、相手に「引き止めても無駄だな」と認識してもらうことです。
そのためには、どんな言葉で返されるかも事前に予想し、答えを練っておく必要があります。
退職を伝えた場合、思いのほかあっさり受け入れてくれることもあれば、なかなか辞めさせてもらえないこともあります。
引き止めが厳しそうな場合は既に転職活動を進めていて退職の相談を受けているなどと付け加えることも検討してみてください。
実際に在籍中に転職エージェントに登録しておくことで、退職のアドバイスや相談を一対一で受けることも可能です。
退職の意向を伝えて嫌味を言われないための方法
あまり職場の雰囲気が良くない職場環境の人は、退職したいことを伝えることで露骨に嫌な顔をされたり嫌味を言われたりしないかと不安になります。
そんな場合は、以下のことを頭の隅に入れておいてください。
相手を否定しないように言葉を選ぶ
まず一つ目は、相手のことを否定しないようにするということです。
たとえば「ここにいては将来が暗いから辞めたい」という場合においても、「他にこういうことがしたくなった」「資格を取りたい」などと相手を否定しない言い方に変えることで印象もかなり異なります。
どういう言葉を選んで伝えるのがよいかは退職まで働く日数を居心地悪くしないためにも重要です。
自分にも落ち度があるということを(本音では思ってなくても)伝える
また、相手を否定しないという点に加え、自分の落ち度についても触れておきます。
本音では思っていなくても、相手の前で自分を否定することで相手はより冷静に話を聞いてくれることが期待できます。
退職の意向を伝えて嫌味を言われたときの対処法
最後に、もし退職の移行を伝えて嫌味を言われてしまうようになった場合はどうしたらいいでしょうか。
根本的な解決は難しいですが、気持ちに整理を付ける方法はあります。
それは、相手の言葉を真に受けないということ、そしてもう少しの辛抱だと自分に言い聞かせることです。
これらは、几帳面で真面目な人ほど難しいかもしれません。
【参考(退職の本音)】自己都合退職における退職理由ランキング
厚生労働省『令和2年転職者実態調査の概況』において、自己都合の「退職理由」の理由別割合が公表されています。
これをランキングにすると、以下のようになります(3つまでの複数回答可)。
1位 | 労働条件(賃金以外)が良くなかったから | 28.2% |
---|---|---|
2位 | 満足のいく仕事内容でなかったから | 26.0% |
3位 | 賃金が低かったから | 23.8% |
4位 | 会社の将来に不安を感じたから | 23.3% |
5位 | 人間関係がうまくいかなかったから | 23.0% |
6位 | 他に良い仕事があったから | 16.1% |
7位 | いろいろな会社で経験を積みたいから | 15.9% |
8位 | 能力・実績が正当に評価されないから | 15.3% |
9位 | 安全や衛生など職場環境が良くなかったから | 10.2% |
10位 | 雇用が不安定だったため | 8.3% |
11位 | 結婚・出産・育児のため | 6.2% |
12位 | 病気・ケガのため | 4.0% |
13位 | 介護・看護のため | 2.7% |
14位 | 家族の転職・転居のため | 2.2% |
以上が、会社を辞める理由と注意点の解説となります。
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